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アンダーズ 東京、東京タワーを望む高層階の一夜

Florence Consul
Florence Consul ·

開業当時、東京で2番目の高さだった虎ノ門ヒルズ 森タワー。その上層階に位置するアンダーズ 東京は、歴史ある虎ノ門に現代的なデザインを取り入れたホテルです。数カ月前に一夜を過ごしたとき、客室の窓いっぱいに東京の街が広がりました。ここでは、チェックインから翌朝までの24時間を振り返ります。

ハイアット傘下のアンダーズが東京に開業したのは2014年6月。虎ノ門ヒルズのホテルは、当時世界18軒を数えた同ブランドのうち、12番目にあたります。2020年の東京オリンピックを控え、周辺で大規模な再開発が進んでいた時期でもありました。都内の主なエリアへ足を延ばしやすく、東京を巡る拠点としても便利な場所です。

東京を見渡す、51階のアンダーズ ラウンジ

地上52階建ての虎ノ門ヒルズ 森タワーで、ホテルが入るのは47階から52階まで。51階のアンダーズ ラウンジには大きなフロントカウンターがなく、スタッフと話すうちにチェックインが進みます。ウェルカムドリンクを飲みながら手続きを終えると、そこは滞在中いつでも飲み物や軽食に立ち寄れるラウンジでもあります。形式ばらない迎え方のおかげで、スタッフとの距離が初めから近く感じられました。

館内に息づく、日本の素材と技

インテリアを手がけたのは、ニューヨークを拠点とするtonychi and associatesと、東京のSIMPLICITY。前者が客室とレストラン、後者がスパ、ルーフトップ、アンダーズ スタジオを担当しました。設計の方向性は異なりますが、館内では木や和紙、日本の工芸技法が随所に使われています。古い様式をそのままなぞらず、素材と技法を今の東京の空間に馴染ませたデザインです。

p>館内を歩くと、日本の工芸とアートが随所で目に留まります。ロビーを飾る巨大な組子細工は、釘を使わず木片を組み上げたもの。エレベーター内には和紙の作品があしらわれています。装飾を抑えているからこそ、木や紙そのものの質感がよく見えました。

東京タワーを正面に望む客室

全164室のうち、スイートはわずか8室。最もコンパクトな客室でも50㎡あり、スタンダードルームにも十分な余白があります。私たちが泊まった部屋は木を基調に、芝を思わせる緑のカーペット、錆色のアームチェア、白い壁を合わせた内装でした。広いバスルームには、日本の入浴文化を意識した円形のバスタブが据えられています。なかでも心をつかまれたのは窓からの眺め。正面に東京タワーが立ち、日が暮れると明かりをまとった姿が間近に浮かびました。

AO スパ&クラブでひと息

入口のカウンターには、施術で使う生のハーブや植物、果物、スパイス、オイルが並んでいます。ウェルネスエリアには20mの屋内プールがあり、窓の向こうには皇居の緑も望めました。5室あるトリートメントルームでは、KOTOSHINA、ビオロジック ルシェルシュ、エレメンタルハーボロジーなどの製品を使ったマッサージやトリートメントを受けられます。

ザ タヴァン グリル&ラウンジの夕食

アンダーズ 東京のメインダイニング、ザ タヴァン グリル&ラウンジでは、日本の肉と旬の国産食材を中心に据えたグリル料理を味わえます。この夜に選んだのは、新潟の雪室で熟成させる「雪室熟成牛」。およそ200年前から伝わる保存技術によって肉の旨味を引き出すもので、北海道産F1牛の雪室熟成シャトーブリアンは、味が凝縮しながら口当たりはやわらか。今回の夕食でとりわけ記憶に残る一皿でした。

客席に沿って大きな窓が続き、東京の街並みを広く見渡せます。木をふんだんに使った店内には温かみがあり、天井から下がる複雑な幾何学模様の木彫作品が視線を集めていました。

もう少し気軽に食事をするなら、「Beer and Burgers」を縮めた店名のBeBu(ビブ)へ。寿司なら、カウンター8席のみのthe SUSHIがあります。寿司職人Toshihiro Watanabeに内容を委ね、その手仕事を間近で見られる小さな店です。食後は52階のルーフトップ バーへ。セミオープンのテラスでカクテルを傾けながら、レインボーブリッジまで見通す夜景を楽しめます。

滞在を終えて

客室からの眺めにまず心をつかまれましたが、その印象を支えていたのは、気取らない応対と館内に通う日本の素材感でした。スパや夕食を含め、館内で過ごす時間には、高層ホテルらしい華やかさだけでなく、肩の力が抜けた心地よさがあります。伝統的な意匠と現代的なホテルの軽快さ、そのどちらにも惹かれる人に似合う一軒です。

良かった点

  • 東京タワーを正面に捉える客室からの眺め
  • 雪室熟成牛とワインを味わえるザ タヴァン グリル&ラウンジ
  • 和食と洋食が揃い、内容にも工夫のある朝食

気になった点

  • 家具の配置が、客室からの眺めを十分に生かしていないように感じました。

基本情報

  • 東京タワービューの客室は、2019年11月時点で560ユーロから

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