ザ・ペニンシュラ東京、丸の内で過ごした一泊
東京を訪れるのは今回で4度目。宿泊先にはザ・ペニンシュラ東京を選んだ。前回タイを旅した際にザ・ペニンシュラバンコクへ泊まり、すっかり気に入っていたからだ。滞在した2018年当時、ザ・ペニンシュラ東京はフォーブス・トラベルガイドで3年連続5つ星を獲得していた。客室やスパ、食事、サービスを、実際の滞在に沿って振り返りたい。
皇居外苑を望む丸の内の立地
立地は申し分ない。ザ・ペニンシュラ東京は丸の内にあり、ブティックやレストランが集まる銀座も徒歩圏内。皇居外苑の向かいに建ち、当時全314室あった客室とスイートの一部から、その景色を望めた。日比谷駅に直結しているのも、移動範囲の広い東京では助かる。
タクシーを降りると、和の灯籠を思わせる24階建ての建物が目に入る。設計を手がけたのは建築家の佐藤和清。回転扉の先には吹き抜けのロビーが広がり、大ぶりのシャンデリアと彫刻作品が視線を引く。そのまま隣接する「ザ・ロビー」に席を取り、アフタヌーンティーを楽しんだ。
54㎡のデラックスルーム
ザ・ペニンシュラバンコクと同じく、東京の客室にも十分なゆとりがある。私たちが泊まったのは、当時のエントリーカテゴリーだったデラックスルーム。それでも広さは54㎡あり、地価の高い東京にあって、この広さは目を引く。木や石、漆を使った内装は華美になりすぎず、壁に掛けられた書がさりげなく和の趣を添えていた。
広いウォークインクローゼット、ドレッシングテーブル、大理石のバスルームは、いずれも使いやすい。客室内の機器や備品もよく考えられていた。なかでも目を引いたのが、ドレッシングテーブルに用意されたネイルドライヤー。ホテルの客室では、なかなか見かけない設備だ。
20mプールとフェイシャルでひと休み
次に向かったのは、広さ約900㎡のザ・ペニンシュラ スパ&ウェルネスセンター。20mの温水プールと9室のトリートメントルームを備えている。ひと泳ぎした後は、プールサイドのデッキチェアで本を読み、それからフェイシャルへ。ここで初めて知ったのが、モナコ発祥のエイジングケアブランド「マージーズ モンテカルロ」だった。選んだ「スーパーリフト オートクチュール フェイシャル」は80分。コラーゲンやヒアルロン酸、ビタミンA・Eを配合した製品を使い、フェイスマッサージを重ねていく。セラピストは技術も応対も申し分なく、施術後は肩の力が抜け、気分よくスパを後にした。
24階「Peter」で夕食
夕食はレストラン「Peter」へ。まずPeterバーで一杯飲みながら、24階から東京の街並みを眺めた。その後、ダイニングへ移る。当時は魚介や肉のグリルを中心にしたメニューで、モダンな内装には抑えた照明がよくなじんでいた。二人で静かに食事をする夜には、ちょうどよい距離感の空間だ。
選んだのは4品のコース。グラスのドゥーツ ロゼ・シャンパーニュを合わせた。ロブスターとフォアグラの前菜に続き、魚介とキャビアのパスタを味わう。メインは旨みの濃い牛肉料理。最後は、チョコレートアイスクリームを添えたストロベリーマシュマロだった。どこか子どもの頃を思い出させる、親しみのあるデザートで、二人の夕食を気負いなく終えられた。
「ヘイフンテラス」で点心ランチ
アジアを旅するようになり、とりわけシンガポールで2カ月半を過ごしてから、私はすっかり点心好きになった。翌日のランチに選んだのは、館内の広東料理店「ヘイフンテラス」。中国東部の蘇州にある古典庭園をモチーフにした店内は、細部まで丁寧につくられている。前夜のPeterとは趣が異なり、こちらは色彩も装飾も華やかだ。
ランチには点心メニューを選んだ。小ぶりの点心はどれも食べやすく、自然と箸が進む。その後にスープ、マリネしたタコと海老の麺料理が続いた。最後は冷製マンゴースープ。果実の風味はしっかりありながら後味は軽く、昼食の締めくくりにちょうどよかった。
翌朝は客室で朝食を
翌朝は客室で朝食を取ることにした。「ザ・ロビー」でも食べられるが、室内には二人掛けのテーブルがあり、ルームサービスでも窮屈さを感じない。写真のとおり、この朝は軽めにした。和朝食も選べるので、滞在中に一度は試してみてほしい。別記事「日本で外せない10の体験」でも紹介した、私がすすめたい東京での朝の一つだ。
滞在を終えて
今回の滞在をひと言で表すなら、やはり「サービス」だろう。ペニンシュラが培ってきた基準に、日本らしい細やかな応対が重なり、到着から出発まで気になる隙がなかった。見どころが広く点在する東京では、丸の内の立地も効いてくる。外出から戻ればスパで体を休められ、食事も館内で済ませられる。都市での滞在に必要なものが、一つの建物の中で無理なくつながっていた。
良かった点
- 丸の内の便利な立地
- スパトリートメントの技術と応対
- 到着から出発まで安定したサービス
気になった点
- 客室はひと目で強く惹かれるタイプではなく、素材や仕立ての良さは細部を見るうちに伝わってきた
- プールではスイムキャップの着用が必須。何度経験しても、これだけは慣れない
- もうひとつ挙げるなら、ホテルの1934年製ロールス・ロイス・ファントムⅡに乗れなかったこと。ホテルカーとして、これ以上ない一台なのに!
基本情報
- 2018年4月上旬のデラックスルームは、1泊400〜500ユーロが目安。
連絡先
空室を確認The Peninsula Tokyo