アマンの姉妹ブランドとして誕生したジャヌ東京は、六本木からも近い麻布台ヒルズにある。トーマス・ヘザウィックも参画した大規模開発のなかで、とりわけ目を引くのが、4,000平方メートルのジャヌ ウェルネスだ。25メートルプールや温泉の発想を取り入れた温浴設備、都内ホテルで唯一というボクシングリングを備える。6軒のレストランは、飯倉の江戸前鮨から虎景軒(フージン)の現代的な広東料理まで、選択肢が幅広い。隠れ家のようなジャヌ バーでは、東京タワーを眺めながら、バーテンダーが仕立てるカクテルを。デザインを重視する旅人や、クリエイティブな仕事に携わる人とは、とりわけ相性のよい一軒だ。
話題のホテル Trendy Hotelを探す
イアン・シュレーガーが日本で初めて手がけたEDITIONホテル、東京エディション虎ノ門は、地上38階建ての東京ワールドゲートに入る。隈研吾が内装を手がけた館内では、木肌を生かした素材と頭上から垂れる緑が、周囲のガラス張りの高層ビル群と鮮やかな対照を見せる。1階のGold Bar at EDITION (ゴールド バー アット エディション)はドレスアップした客でにぎわい、上階には照明を抑えたラウンジがあり、東京タワーを眺めながら夜更けの一杯をゆっくり楽しめる。The Jade Room + Garden Terrace (ジェイド ルーム + ガーデン テラス)では、英国の感覚に日本の食文化を重ねた料理をトム・エイキンズが監修する。すっきりとした屋内プールとスパもあり、建築やインテリアそのものを旅の目的とする人に薦めたい一軒だ。
アートを主題に掲げる、東京唯一のラグジュアリーホテル「メズム東京、オートグラフ コレクション」。ホテル全体をひとつの舞台と捉え、宿泊客は観客、スタッフは演者という発想が貫かれている。ハウスキーピング担当を「スタイリスト」、コンシェルジュを含むスタッフを「タレント」と呼ぶのも、その一例だ。彼らがまとうのは、ヨウジヤマモト社の「Y’s BANG ON!」と共同制作したオリジナルユニフォーム。すべての客室にデジタルピアノを備え、ロビーには日本の現代美術作品が並ぶ。バー&ラウンジ「Whisk」では、クロード・モネや葛飾北斎の作品に着想を得たカクテルを味わいながら、東京湾側の夜景とライブパフォーマンスを楽しめる。デザインや文化を旅の目的に含めたい人なら、細部まで興味が尽きない一軒だ。
よくある質問
東京では、どのエリアに注目のホテルが多いですか?
+
ライフスタイル志向のホテルが特に集まるのは、渋谷、中目黒、青山です。新宿の歌舞伎町では若い旅行者を意識したホテルの開業が相次ぎ、日本橋には、町家を改修して現代的な内装を合わせた宿もあります。
現代的なホテルでも日本らしさを感じられますか?
+
多くのホテルが、現代的な空間に檜の浴槽を置き、寝具には布団も用意しています。茶道具や、地元の陶芸家と手がけた器を取り入れる例もあります。日本らしさは華美な和風装飾ではなく、素材や所作にさりげなく表れています。
カプセルホテルも選択肢に入りますか?
+
近年のカプセルホテルは大きく進化しています。著名な建築家が設計したポッドや質のよい寝具、居心地のよい共用ラウンジを備えた施設も少なくありません。銀座や渋谷では、予算を抑えるためだけの選択肢ではなく、空間設計そのものを楽しむ宿泊スタイルとして捉え直されています。
渋谷の路地裏には、倉庫を改装し、ロビーにDJブースを設けたホテルがある。中目黒の川沿いでは、打ち放しコンクリートと北欧のヴィンテージ家具の取り合わせが目を引く。青山には、ファッションブランドの美意識を館内に反映し、スタッフの装いまでギャラリーの案内係を思わせるホテルもある。こうしたホテルにとって、客室は単なる寝室ではない。雑誌の撮影セットのような見栄えと、実際に滞在する場としての使いやすさが交わる場所だ。同じ感覚はデザインホテルにも通じるが、ここで取り上げるホテルは、もう一歩大胆な試みに踏み込んでいる。
広さより空気感を優先した客室も多い。むき出しのダクト、丁寧に選ばれた本が並ぶ棚、レコードプレーヤーなどを、限られた空間にうまく収めている。昼は仕事場になるロビーも、夜にはカクテルバーへと変わる。新宿の新しいホテルでは、ポップアップ企画や限定デザインのルームキーが、ファッションウィークを訪れる客を呼び込む。一方、尖った演出より細部の完成度を重視するなら、現代的な感性をさりげなく取り入れたブティックホテルが向いている。館内レストランを夜の目的にするのもいい。ただ、東京の食そのものを旅の中心に置くなら、街に点在するレストランは外せない。