宮島・厳島いろは宿泊記。島歩きのあとにくつろぐ一夜
初めて日本を旅した2014年の秋、宮島で数日を過ごしました。せっかくこの島を訪れるなら、一夜は旅館に泊まりたい。そう考えて選んだのが厳島いろはです。落ち着いた客室でひと息つき、丁寧に仕立てた料理をいただくうち、旅の疲れもゆっくりとほどけていきました。
嚴島神社と大鳥居を訪ねて
宮島という名に馴染みがなくても、海に浮かぶように立つ朱塗りの大鳥居は、写真などで目にしたことがあるでしょう。古くから島そのものが信仰の対象とされ、嚴島神社はユネスコの世界遺産にも登録されています。宮島を訪れたなら、時間を取って参拝したい場所です。
小さな店が連なる通りを歩き、島内の見どころをひと通り巡ってから、その夜の宿へ戻ります。日本の暮らしや作法に触れながら、さりげない気遣いを間近に感じられるのも、旅館に泊まる楽しみのひとつです。
島歩きのあと、ほっとできる宿
厳島いろはは、フェリーターミナルと嚴島神社の間にあり、島内を歩いて回る拠点として便利です。館内は、和の意匠を現代的に整えたすっきりとした造り。客室へ案内されると、まずは緑茶を淹れてひと息つきました。荷を解き、窓辺で休んでいるうちに、外の賑わいから自然と気持ちが切り替わっていきます。
大鳥居を望む、畳敷きの客室
約50㎡の客室は畳を基調としながら、現代的な使い勝手も備えています。海側の窓からは、朱塗りの大鳥居と、その周囲を行き交う人々の姿まで見渡せました。ベッドはクイーンサイズが2台。日本で布団に眠るのもよい経験ですが、一日歩いたあとの身体には、柔らかなマットレスがありがたく感じられます。
大鳥居を望む露天風呂へ
旅館に泊まると、やはり足を運びたくなるのが大浴場です。浴場は男女別。このときはほかに利用客がおらず、広い湯船をひとりで使うことができました。
まずは入浴方法の案内を念入りに読みます。すべての決まりを理解するには「温泉学」の学位が要るのでは、と思うほどでしたが、身体を洗ってから海を望む露天風呂へ。最後に内湯にも入りましたが、こちらは湯温が高めで、10分ほどで切り上げました。
器にも目が向く、季節の会席
夕食は会席料理です。客室に用意されていた浴衣に着替え、食事処へ向かいました。旬の食材を使った料理が、陶器や磁器の器で少しずつ運ばれてきます。全10品の献立は一品ごとの量が控えめで、最後まで無理なく味わえました。料理が出される間合いもよく、スタッフの目配りは細やかでありながら、距離感はあくまで控えめです。
出発前には、焼き魚、ご飯、汁物を中心とした和朝食をいただきました。朝から魚を食べることには最初こそ少し驚いたものの、食べ進めるうちに違和感はなくなりました。大きな窓越しに宮島の景色を眺め、島で過ごした数日を振り返りながら、次の目的地である広島へ向かいました。
滞在前に知っておきたいこと
- 時間に余裕を持ち、嚴島神社はゆっくり参拝するのがおすすめです。
- 厳島いろはの宿泊料金は、1泊2食付きで約450ユーロが目安です。
- いつもとは違う視点で島を巡りたいなら、Hiroshima SafariのYannに相談してみるのも一案です。私も案内をお願いし、道中を楽しみながら印象に残る写真を撮ることができました。