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カペラ京都、町家に学ぶ心地よさ

Florence Consul
文 Florence Consul ·

花街の文化が息づく宮川町に建つカペラ京都。町家に学んだ空間でくつろぎ、食や湯浴み、宿泊者向けの文化体験を楽しむうちに、京都の日々の営みが身近に感じられるホテルです。

宮川町から京都を歩く

ホテルから歩いてすぐの場所にあるのが、京都最古の禅寺として知られる建仁寺。向かいには、建て替えを終えた宮川町歌舞練場が立っています。芸妓や舞妓が稽古を重ね、舞台に立つこの場所では、今も地域の芸能文化が受け継がれています。鴨川や四条通にも近く、徒歩や自転車で街を巡るにも便利。ホテルから京都駅までは約15分で、大阪や東京への移動にも使い勝手のよい立地です。

@Capella Kyoto
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隈研吾が手がける、町家に学んだ建築

2026年3月に開業したカペラ京都は、カペラホテル&リゾーツにとって日本初のホテルです。京都の伝統的な町家に着想を得て、元新道小学校の跡地に建てられました。宮川町歌舞練場の再整備やコミュニティセンターの新設とともに進められた計画で、花街の文化と地域のつながりを受け継ぎながら、かつての学校跡地を再び人が集まる場所へと生かしています。

@Capella Kyoto
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建築を手がけたのは隈研吾建築都市設計事務所。木や竹、和紙を使い、町家になじみ深い素材と職人の技を随所に取り入れています。障子越しに差す光はやわらかく、立つ位置によって室内の見え方も変わります。中心にある坪庭には、石を配した池と、春に花を咲かせる桜。京都の街並みにもなじむ造りで、思わず足を止めて眺めたくなります。

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内装を担当したブリューインデザインオフィスは、人が集う開かれた場所と、一人で落ち着ける場所のつなぎ方にも、町家の知恵を生かしています。共用部にも客室にもくつろげる居場所があり、街とのつながりも感じられる造りです。町家らしい外観をなぞるだけでなく、街と暮らしを結ぶ空間のあり方まで取り入れているのが、このホテルらしいところ。約1,200年にわたって育まれてきた京都の文化を、今の滞在に無理なく取り入れています。

建仁寺を望むプレミア テンプルルーム(キング)

中庭を囲むように配された客室とスイートは全89室。いずれも50㎡以上あり、控えめな色調でまとめられています。大きな窓の向こうには、手入れの行き届いた庭や宮川町歌舞練場、建仁寺など。それぞれの客室から、この土地ならではの景色を望めます。

スイートで目を引くのは、黒い陶製の浴槽を備えた温泉スイートと、206㎡のカペラスイート。温泉スイートなら客室でゆっくり湯浴みができ、カペラスイートには畳敷きのダイニングと木の浴槽が備わります。東山を広く見渡せる眺めも魅力です。

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私たちが滞在したのは、50㎡のプレミア テンプルルームで、キングベッドを備えた客室です。自然光がたっぷり入り、窓の向こうには建仁寺。すっきりとした室内では、漢字をあしらったシルクの西陣織を使ったヘッドボードが目を引きます。漆塗りのミニバーには無料のスナックとノンアルコールドリンクがそろい、毎日補充されます。石と木で仕上げたバスルームには、レインシャワーと独立した浴槽。バスアメニティはバンフォード、ドライヤーはレプロナイザーと、使うものにも気が配られています。毎晩のターンダウンも楽しみのひとつでした。保温ボトルに入っただしや絵馬、ラベンダーの香り袋、小さなだるまなど、宿泊者に合わせて用意される品にも心遣いを感じました。

ランテーヌの朝食

朝食はランテーヌでいただきます。冷菜や切りたてのフルーツ、ペストリーが並ぶビュッフェに、温かい料理を組み合わせるスタイルです。ふんわりと焼いた抹茶パンケーキには、苺とバニラ風味のホイップクリーム。和朝食には野菜の漬物、玉子焼き、焼き魚がそろいます。卵料理も選べて、トーストしたブリオッシュにのせたエッグベネディクトや、カッテージチーズとトマトサルサを合わせたエッグホワイトオムレツも。甘いものでは、フレンチトーストがとりわけ印象に残りました。

SoNoMa by SingleThread(想乃間)で出合う、京都と北カリフォルニアの旬

SoNoMa by SingleThread(想乃間)は、カリフォルニア州ソノマでカイル コノートンとカティーナ コノートンが手がけるSingleThreadと、カペラ京都の協業から生まれたレストランです。料理を率いるのは富永敬太シェフ。お茶屋に着想を得たこぢんまりとしたカウンターとバーラウンジを備え、京都の食文化に北カリフォルニアの食材を取り入れています。旬の食材を使ったおまかせコースには、ソノマの農に根ざした料理の考え方が息づき、日本の味わいにも新たな工夫が見られます。宿泊者は優先的に利用の案内を受けられます。

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京都の食材をフランス料理で味わうランテーヌ

ランテーヌは、パリのカフェ文化と京都の手仕事を取り入れたフレンチブラッスリー。大理石と明るい色の木材を使い、床はヘリンボーン張りに仕上げた、落ち着いた店内です。朝から夜まで京都の味を生かしたフランス料理を楽しめ、中庭に面したテラスにも席があります。ペストリーを手がけるのは、エマホロウィッツと森田未生。シングルスレッドの考えを受け継ぐ季節の菓子は、味わいに加え、季節の移ろいを一幅の絵のように見せるディスプレイも見どころです。

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宵 YOIで楽しむ割烹とカクテル

宵 YOIは、料理と酒をゆっくり楽しめる、こぢんまりとしたバー&ダイニング。料理人が目の前で旬の料理を仕立て、客とのやり取りを交えながら出す、割烹のスタイルを取り入れています。料理に合わせて吟味されたドリンクもそろいます。内装には元新道小学校の木材や照明を再利用し、かつての学校の面影をさりげなく残しています。流れる音楽は1980年代のシティポップ。懐かしさがありながら古びた感じはなく、つい長居したくなる場所です。

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私たちが宵 YOIで味わったマルガルータは、テキーラと香りを移したグラッパに、柑橘とレモンシャーベットを合わせたカクテル。ビーツ、ラズベリー、コールドブリューコーヒーを使ったルートも、意外な組み合わせがうれしい一杯でした。料理で忘れられないのは、とんかつソースとマヨネーズで仕上げた和牛カツサンド。これを目当てに、また訪れたくなります。銀鱈の西京焼きには、パッションフルーツで漬けたトマトが添えられていました。鰻の炭焼きおにぎり、うなぎりや、タルタルソースを合わせた地鶏の唐揚げにも、丁寧な仕事が感じられます。最後はカマンベール・チーズケーキを。京都の蜂蜜とライムを添えた、ひと工夫のあるデザートです。

アウリガスパの湯浴みとトリートメント

アウリガスパは、月の満ち欠けと、心身をひとつとして捉えるケアの考え方に着想を得ています。私たちが利用してとくに気に入ったのは、プライベート温泉。大きな浴槽のほかにシャワーとトイレがあり、広いラウンジにはテレビや飲み物もそろっているので、人目を気にせずくつろげます。天然温泉の湯に身を沈めると、すっと体の力が抜けていくようでした。スパにはスチームサウナとドライサウナ、4室のトリートメントルームもあり、日本の湯浴みと現代のケアをともに楽しめます。

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ザ・ギンザとの協業によるトリートメントも、アウリガスパならでは。同ブランドが日本で初めて手がけるスパトリートメントで、日本のスキンケア研究と、心身全体をケアするカペラの考え方を取り入れています。ボディやフェイシャル、希望に合わせたマッサージがそろい、季節の素材やマインドフルネスの手法を取り入れた施術もあります。自然光が差し込むフィットネスセンターには、Technogym®の先進的なトレーニング機器を設置。プライベートのトレーニングやヨガのクラスも受けられます。

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館内でも触れられる京都の文化

独自の文化プログラム、カペラキュレーツでは、通常の観光では触れにくい京都の伝統を体験できます。名所を巡るプライベートツアーのほか、地元の職人に学ぶ工芸や金継ぎのワークショップなども用意されています。宿泊者専用のリビングルームでは、日中を通して飲み物を楽しめ、無料の実演やワークショップも開催。毎日のカペラリチュアルでは、舞妓の舞や三味線、琴の演奏などに触れられます。私たちも滞在中は毎晩、舞妓の舞や伝統的な笛の演奏などを鑑賞しました。

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滞在を振り返って

京都の歴史や文化に触れながら、現代のホテルならではの快適さにも満足できた滞在でした。この土地とのつながりが、館内のさまざまな場所で感じられます。京都でも指折りのホテルだと思います。

気に入った点

  • 細部への気配り。客室の造りはもちろん、パジャマやドライヤー、アメニティまで、使うものがよく吟味されていました。
  • スタッフの応対。仕事は的確で、接し方は控えめ。日本らしい自然な心配りが心地よく、気持ちよく過ごせました。
  • 食事の充実ぶり。朝食から宵 YOIでの夕食まで、品数にも味にも満足できました。

気になった点

  • 今回の滞在では、残念に感じた点はありませんでした。

宿泊情報

  • プレミア テンプルルーム(キング):1,500ユーロ(2026年9月)。

連絡先

Capella Kyoto
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