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奈良公園と春日山原始林に近い、全43室のホテル。伝統的な塀と門をくぐると、この地の歴史を伝える建築に、直線を生かした現代的な内装が調和している。客室の床から天井まで届く窓越しに庭園を望み、鹿がふと横切ることもある。レストラン「翠葉」では、地元の食材を生かした端正な料理を味わえる。館内にはスパがあり、温泉付きの客室も用意。家族との休日にも、静かに心身を休めたい旅にも向いている。
ならまちは、東大寺にも興福寺にも歩いて向かいやすいエリアです。町家を生かした宿があり、細い路地には食事処も揃っています。
できれば一泊がおすすめです。日帰り客が引く夕方になると奈良公園は人影が減り、鹿のいる風景にも穏やかな日常が戻ります。観光バスが到着する前の朝に東大寺をゆっくり歩けることも、日帰りでは得にくい宿泊のよさです。
まずは、塩と酢で締めたサバと酢飯を柿の葉で包む柿の葉寿司。保存の知恵から生まれ、この土地で受け継がれてきた郷土料理です。大和茶のほか、大和まなをはじめとする奈良盆地の伝統野菜を使った料理からも、長い栽培の歴史に根差す奈良の味が見えてきます。
本格的な都が初めて築かれた奈良には、観光客の増加により京都では得がたくなった、ゆったりとした時間が今も残る。江戸期の町家が並ぶならまちでは、藍染めの暖簾の奥に小さな宿がひっそりと佇む。奈良公園の鹿や古寺の甍、その向こうに若草山の緑を望む宿もある。市街地は歩いて巡れるほどコンパクトで、宿から東大寺の大仏殿へ朝の散歩がてら向かえる距離感もいい。
奈良の食の持ち味は、華やかな演出よりも実直な仕事にある。三条通りの会席料理店では、奈良盆地で代々作られてきた在来品種の大和野菜が献立に並ぶ。郷土料理の柿の葉寿司は、サバの押し寿司を柿の葉で包んだもの。ひとつの味を何代にもわたって磨いてきた、飾り気のない専門店で味わいたい。猿沢池の南へ延びる路地には、商家を改装した自家焙煎のコーヒー店も点在する。東京の名店と同じ業者から豆を仕入れる店も少なくない。